レガーレデンタルクリニック院長の松本一真です。
久しぶりのブログ更新になってしまいました。
残暑が厳しいですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
先日の土日に麻布台で行われた、デンツプライシロナ社主催のセミナーに参加してまいりました。
当院で使用しているアストラテックインプラントのアドバンスコースとしてペリオ(歯周病学)を基本としたインプラント治療がテーマです。
会場は東京タワーからほど近いデンツプライシロナ株式会社の研修センターです。
セミナーは2日間コースで、初日は二階堂雅彦先生から歯周病治療のアップデート、天然歯保存の可能性、前歯部のバイオロジーなどの講義がありました。
日本のインプラント治療は口腔外科が主流ですが、アメリカでは歯周病専門医が主にインプラント治療を行うようです。
インプラントはただ骨に入れれば良いというだけでなく、場合により骨を造成させたり、歯肉などの軟組織を移植する必要があります。それには専門家の力が必要ということですね。
続いて清水宏康先生からは、歯周炎に罹患した歯列に対する包括的治療、ティッシュマネージメントについての講演がありました。
歯周病治療で最も大切な治療計画についての考え方、リスク管理など非常に参考になりました。
最後にハンズオンとして、リッジプリザベーションという抜歯後の骨を維持するための手術を模型に行い初日が終了です。
2日目は実習からスタートです。ハードティッシュ(硬組織)マネージメントとしてチタンメッシュを用いたGBR(骨を増やす手術)を、ソフトティッシュ(軟組織)マネージメントとしてCTGという歯茎の中身である結合組織を移植する手術を学びました。
今回の実習は模型ではなく、ブタの下顎骨を利用します。歯肉の感覚が非常に人間に近く、オペの練習には最適ですね。
ブタの顎の歯のない部分に対して
人工的に骨の欠損を造って
新しく開発されたアストラテックインプラントのオッセオスピードEVを埋入。
骨が足りない部分に人工骨であるバイオオスを填入しチタンでできたメッシュをピンで固定。
その上にバイオガイドという吸収性のコラーゲン膜を設置し、
縫合して終了です。
CTGは口蓋の歯肉から上皮付きの結合組織を採取し、
上皮を切除、インプラント周囲へ懸垂縫合し
歯肉弁を縫合し終了です。
やはり実際に術式を経験することで、さまざまな発見をすることができました。
午後からはまず、二階堂先生から歯周病患者へのインプラント治療やインプラント周囲炎の講義を拝聴しました。
上あごの大臼歯を失って同部位にインプラントをする際、上顎洞に対して骨を増やすアプローチをしなければなりませんが、石川明寛先生からその際に注意するべき耳鼻科の知識について教えを頂き、とても勉強になりました。
最後に清水先生からケースプレゼンテーションをいただき全日程終了です。
今までハンズオンセミナーに何度か参加させていただきましたが、充実度、満足度はかなり高いものでしたし、明日からの診療にすぐに役立つ非常に貴重な時間でした。
26日の土曜日、院長不在でご迷惑をおかけしましたが、この経験を患者の皆様に還元していきたいと思います。
松本